私ども放射線技師は、放射線及び磁場を利用して患者さんの健康状態を画像化し診断・治療に貢献するよう努めております。
みなさん、その放射線が私達の日常生活の中の水や空気と同じように存在している事をご存知でしょうか。人類は、宇宙線・大地放射線・空気中の放射線(ラドン・トロン)・体内放射能(炭素14・カリウム40)などに由来する放射線を絶えず被爆しているのです。(UNSCEAR=国連科学委員会報告より)。
これら自然放射線源からの被曝は、1年間あたり世界平均で2.4mSv(Sv:放射線の人体への被曝線量を表す単位。mは1/1000)です。
日本では、世界平均よりも空気中のラドン・トロンが少ない為、1年間当たり1.5mSvです。世界の地域により自然放射線源からの被爆線量は異なると言う事です。さて、みなさんが病院で受けるX線撮影の被爆量はどうでしょう。
表1に示す通り1人当たりの平均的な被爆は自然放射線源からの被曝と同程度です。また、健康上の理由で老人の被爆が高い傾向にあります。 |
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表1:医療被曝線量 |
(実効線量mSv) |
放射線診断の種類 |
1件当たりの線量 |
国民1人当たりの線量 |
一般X線診断 |
1.3 |
1.46 |
X線CT診断 |
8.25 |
0.8 |
X線集団検診(胃) |
0.6 |
0.04 |
X線集団検診(胸部) |
0.05 |
0.01 |
歯科X線診断 |
0.03 |
0.02 |
核医学診断 |
4.2 |
0.03 |
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国民一人当たりの平均被爆線量 2.35 |
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放射線部撮影機器紹介 |
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一般X線撮影 |
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コニカREGIUS190&DRYPRO793から出力されるデジタルX線画像を採用しています。デジタル画像は、従来の現像処理をするフィルム画像と違い画質を調整すること(濃度・画像強調・拡大等)が可能で、医師の観察したい部位に合わせて明確に描出することが出来ます。
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骨密度測定装置 |
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GE Lunar DPX-BRAVOを採用しております。骨粗しょう症の診断・治療に骨密度測定は重要なデーターで、最も骨折が発生する腰椎部・大腿股関節部の骨密度を直接計測します。検査時間は約10分以内で行え、痛み等はまったく有りません。 |
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マンモグラフィー |
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東洋メディックAlpha-RTの乳房撮影装置を採用しております。画像出力は、コニカREGIUS190で世界最小レベルに達する43.75μmの読み取り機能でデジタル画像を出力し微小石灰化・腫瘤などの微細な病変の検出に勉めています。MMG精度管理中央委員会の認定を受けている医師と放射線技師が担当しております。 |
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乳腺診療は、乳腺専門外来(月曜)及び外科(平日診療)で受ける事が出来ます。
☆乳腺専門外来診療
電話予約制
毎週 木曜日 午後 2:00〜午後 5:00
診療内容・・・問診 視触診 マンモグラフィー 超音波検査
予約受付(0157)24-3100 |
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CT撮影 |
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GE横河メディカル社のHi−speed Nxi/proを採用しております。全身各所をマルチスライスCTで撮影したデーターを利用して、横断面を基本とした任意の断面を描出します。また、造影剤を使用することにより、頭部・胸腹部の血管の3D画像を作成し数mm単位の動脈瘤の検出に勉めています。 |
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☆CT検査時の安全管理の為、下記の方は医師に報告してください
・妊娠している可能性のある方及び妊娠中の方
・心臓にペースメーカーを装備している方
・造影剤及び薬剤の使用によるアレルギーや副作用の経験が有る方
・造影剤撮影の際、喘息や腎機能障害の有る方 |
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MRI撮影 |
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日立AIRIS 0.3Tを採用しております。オープン型MRIなのでスペースが広く、圧迫感を感じ検査拒否される方は、大変少ないです。MRI装置は、磁場と電波を利用し全身の任意の断面を描出する装置です。MRIで使われる磁力や電波は、人体への悪影響は確認されていません。 |
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☆MRI検査時の安全管理の為、下記の方は医師にご報告ください。
・心臓にペースメーカーを装着している方
・脳動脈瘤のクリップ・コイルを使用した手術を受けた事がある方
・体内に金属などを埋め込む手術を受けた事がある方
・刺青・カラーコンタクト・濃いメイクを付けている方
・妊娠している可能性のある方及び妊娠中の方
・狭い場所での不安感・恐怖感を感じた事がある方
・造影剤及び薬剤の使用によるアレルギーや副作用の経験が有る方
・造影剤撮影の際、喘息や腎機能障害のある方 |
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透視I撮影 |
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島津メディカル社Shimavision EX-Uを採用しております。食道・胃・小腸・大腸などの消化管の造影撮影や脊髄腔造影撮影、及び肝臓・胆嚢・膵臓などの内視鏡を使用した造影検査を行っています。 |
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DSA撮影 |
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Philips社 BV29のポータブルDSA撮影装置を採用しております。血管撮影室及び手術室で主に撮影しています。血管撮影の際、カテーテルを大腿部の付け根(鼠径部)・肘・手関節から血管内へ挿入し目的血管及び臓器の病変を治療・診断します。 |
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